ユーザー数は3億人!世界とつながるTwitterとは?
現在ユーザー数は3億人にのぼる、巨大なソーシャルメディアの一つTwitter。高いリアルタイム性と多様性を特徴とし近年では企業や公館も利用する等、利便性があることも伺い知れます。しかし一方で不用意な投稿が取り返しのつかない事態にも発展する等問題も多いです。そこで今回はTwitterの特徴から活用術、その功罪までを具体的に解説します。
Twitterって何だろう
TwitterはアメリカのTwitter社が手掛けるインターネット上のコミュニケーションツールです。140字を限度としたメッセージのやり取りが可能で、書き込みは“つぶやき”または“ツイート”と呼ばれます。
Twitterとはどういうものか
Twitterではユーザー同士の交流のベースは短いテキストメッセージであり一般的なSNSとは仕組みが異なりますが、人間関係の交流を促進するツールのひとつと言えます。
Twitterの歴史
TwitterはObvious社が2006年にサービスを開始しました。人間関係の繋がりが生まれることから広義でのSNSと捉えられがちですが、Twitter社は「社会的な要素を備えたコミュニケーションネットワーク」であると規定し、SNSではないとしています。メールアドレスがあれば登録可能でユーザー名は半角英数字とアンダーバーやアンダーラインといった「アンダースコア」と半角英数字の文字列から15字以内で作成でき、TwitterのIDとして表示されます。
日本では“つぶやき”の意で広く使用される名称は「tweet(小鳥のさえずり)」から由来しています。
フォロー機能
Twitterでは特定のユーザーのツイートをホ-ム画面となる“タイムライン”に表示させることができ、これを“フォロー”と呼びます。ツイートを非公開しているユーザーをフォローする際にはフォローリクエストを送る必要があります。また相手が自分をフォローしない限り自分のツイートは相手のホーム画面“には表示されません。
フォローする人のことを“フォロワー”と呼びTwitterでは多くの人にフォローされている、即ちフォロワー数が多い発信者程良いとされる傾向があります。しかし、フォロワーを増やす為だけに注目を集める様なツイートをするユーザーも存在しこの考え方に異議を唱える声もあります。
返信機能のリプライとリツイート
Twitterの返信機能には大きくリプライとリツイートに分かれます。前者はIDやメッセージの頭に“@”を頭につけることで特定のユーザーに対してツイートを送信する機能です。(電子メールで言うところの「Re:」でしょう。)対して後者のリツイートは「引用返信」で尚且つフォロワー全員につぶやきが共有されます。
Twitterの特徴
コミュニケーションツールとして人気のTwitter。主な特徴とそれによる効果について見ていきましょう。
字数制限がある為率直な意見が投稿されやすい
投稿可能な文字数に制限がある為、ユーザーは意見の核心部分のみをツイートすることになります。それゆえ本心が露見しやすく、ユーザーが心の中に抱いている感想をツイート内容から垣間見ることができるのです。
高いリアルタイム性によりコミュニティーが広まりやすい
Twitterの特徴のひとつとしてはリアルタイム性が挙げられます。様々な機能の中でも投稿する際頭にハッシュマーク「#」をつけることで特定のテーマについてのツイートを検索できる「ハッシュタグ」はこの特性を促進させる機能と言えます。Twitterは「今何してる?」を書き込むのが基本のスタンスであり、テーマに関係なく次々に投稿されるため、特定の話題についてのツイートを検索するのは困難です。
そこで生まれたのがハッシュタグ機能です。例えば「#twittertoha」とタグをつけておくと、同様に「#twittertoha」が含まれた投稿を一覧で参照できるようになります。ハッシュタグは特定のテーマについてリアルタイムに意見交換したい場合や、仲間内でツイートをまとめる際などに便利です。
Twitterはなぜここまで人気になったのか
Twitterは投稿可能文字数が制限されていますが、それは見方を変えれば誰でも簡単に投稿できる、つまりユーザーを選ばないことを意味します。そしてこのことがTwitterユーザーの多様性を生み出し、人気に繋がったと言えます。では、Twitterのメリットとは具体的にどのようなものなのでしょうか。
多様性があり、様々な人と交信できる
Twitterの特徴のひとつである多様性は利便性をもたらします。様々なユーザーが参加することで現実世界とはまた違ったコミュニケーションの深め方が可能になるのです。
広く浅い関系を構築しやすい
Twitterでは共通の思考や趣味を持った人との繋がりが生まれやすいと言えます。勿論これはFacebook等のSNSでも同じですがTwitterでは公開される情報が少ない為繋がりは広範囲ながらもその親密度は低く保つことが可能なのです。加えてハッシュタグ機能により容易に同志を探せることがこの特性を助長していると言えるでしょう。
著名人と交信できることもある
またユーザーの中には普段はテレビ番組に出演しているタレントや芸能人、スポーツ選手といった著名人も多いです。つまりテレビでは見られない彼らのプライベートの顔をTwitterで知ることができる訳です。更につぶやきに対してリツイートすると返事をもらえることがあり、このことに関しては何が嬉しいのか理解に苦しむ人も存在する一方で、多くのユーザーにとってはTwitter利用の大きなメリットとなっているのは確かです。
手軽さによるメリット
Twitterは投稿文字数が少なく気軽に投稿できます。この敷居の低さは多くのユーザーに親しまれる特徴と言えます。
誰にでも手軽に情報発信者になれる敷居の低さ
Twitterが人気を博した理由の一つが「手軽さ」と言えるでしょう。例えばブログ等で意見を主張しようと思えばそもそもwebページの開設に専門知識が必要なのは勿論のこと、ある程度の長文を書かなければならず多少なりとも文章力が求められます。他方Twitterならば必要なのはメールアドレスと文字を打つスキルだけで投稿は140字以内、それも文法的にはどんなお粗末な内容でも構わないのです。こうした敷居の低さが老若男女多種多様な人物がTwitterというソーシャルメディアに気軽に参加できる所以でしょう。
Twitterは様々なことに応用できる
多様性や高い速報性を有するTwitterから発信された情報は時に特有の価値を発揮することがあります。ここではTwitterのメリットや活用方法を紹介します。
情報源として役立つ
インターネットが社会インフラとして完全に定着し、情報社会となった現代では様々な情報が溢れかえっています。しかしTwitterからの新鮮な情報であるが故に価値を持つケースも存在するのです。
遠隔地の討論等に参加できる
生放送のテレビ番組等でTwitterのメッセージが画面端に次々に表示されていくのを見たことがある人は多いのではないでしょうか。放送中にハッシュタグを指定して視聴者の意見を募ることでそれを番組と同時進行で表示させるシステムですがTwitterの高いリアルタイム性があってこそ為せる業と言えます。この仕組みによって討論番組等に疑似参加することができるわけです。またその他にもスポーツ中継やニュース番組でも同様のシステムが見られるケースがしばしばあります。
“現在”起きている事象についての情報を得られる
またTwitterの高いリアルタイム性は状況を逐一把握することにも貢献します。例えば何らかの理由によって電車等の交通機関にダイヤの乱れが発生した際Twitterを使えば運行状況や復旧の目途はどうか等の情報を都度入手することができ、外出先でやきもきすることもありません。加えて災害時等の非常事態にも活躍します。東日本大震災の際にも災害情報の収集や安否確認等に重宝したと言います。
ビジネスにも役立つ
更に様々なユーザーの率直な意見が露見されるTwitterはマーケティング等ビジネスにおいても極めて有益であり、多くの企業が参考情報のソースとして使用しています。
世間のニーズを把握するのに重宝する
Twitterのつぶやきは不平や不満が投稿される傾向があるため、商品開発等において非常に有用です。例えば膨大かつ無作為なツイートの内、語尾に「~したい」「~がベストだと思う」「~が必要」等が付いた投稿を抽出し、つぶやいたユーザーの年代や性別と併せて世間のニーズとして把握、分析すれば商品に反映できるのです。この様な工程を専用のツールで自動的に行う企業は実際にあるようです。加えてユーザーの多様性やリアルタイム性の高さの点でも優れているTwitterは目まぐるしく変わるトレンドの把握にも寄与すると言えます。
情報の発信にも効果的
また情報が拡散しやすい特性も持つTwitterは情報を多くの人に広めたい時にも有効です。アメリカの大統領がTwitterを駆使して各国の企業を名指しで批判したり政策等について意見を述べたことは記憶に新しいですが、その他にも新商品やキャンペーン等の広告、プロモーション等にも重宝するでしょう。
Twitterを利用するときに気を付けるべきこととは?
しかし昨今世間で問題になっている通りTwitterにはその利便性の陰に由々しき問題が隠れていることを忘れてはいけません。後先考えずに投稿すると重大なトラブルに発展することになります。
炎上の問題
Twitterについて論じるとき必ず行きつくのが「炎上」の問題でしょう。不用意な投稿によって社会的非難を受ける場合があることはTwitterを利用する際には必ず常に頭に入れておく必要があります。
バカッターは社会的制裁を受ける
近年Twitterに悪ふざけを投稿し炎上が起きる事例が多発しています。飲食店等で客が不適切な行為をしたり従業員が冷蔵庫に入った写真等“バカ”な投稿をする者は“バカッター”と揶揄されネット上で激しく批判されます。多くのケースではバカッターへの制裁はこれに留まらずネットユーザーが本名や住所家族や勤務先、学校先等の個人情報を調べ上げそれを晒す行為にまで及ぶことになるのです。
“ネット私刑”に反対する意見も
日本人は特に“メシウマ”即ち他人の不幸を喜ぶ傾向にある為Twitterでも悪い情報程拡散しやすいと言えます。ネットユーザーらは「社会秩序を乱す行為は許されない」という正論を振りかざし“私刑”を行う訳です。しかし、ともすれば社会的な抹殺とも言えるこの様な行為はバカッターの更生の余地を奪う“過ぎた制裁”であると疑問視する声もあります。
短いメッセージのやり取りによって多種多様な人物とコミュニケーションをとり、人間関係を構築、発展させることができるTwitter。便利な側面もあるものの一方で不用意な投稿がトラブルに発展することも少なくないので注意が必要です。モラルを守った活用をこころがけるように努めたいものです。