芸能人も身近になる、インスタグラム(Instagram)とは?
Twitter やFacebook、LINE等のSNSに次いで、近年人気を博しているのが写真共有サービス“インスタグラム(Instagram)”です。Instagramはスマートフォンのアプリとして使用され写真の編集が可能等、従来の写真共有サービスにはなかった特徴を持っています。しかし他のSNSと同じく、やはり利用には注意も必要です。そこで今回はInstagramについて具体的に解説します。
大流行しているInstagramとは
今やスマートフォンのカメラの性能は著しい発達を遂げ、場所や時間を選ばず誰にでも簡単に高品質な写真を撮れる時代になりました。そんな中爆発的に流行しているスマートフォン向けの写真共有サービスが“Instagram”です。
写真共有サービスInstagramとは
「芸能人のページが人気!」「お洒落な女性が愛用!」等、最近よく話題に上る“Instagram”。気になるけれどどんなものか詳しく知らない人も多いでしょう。ここではインスタグラムの基礎知識について解説します。
写真の投稿、共有ができるサービス
Instagramは2010年にアメリカでサービスを開始したスマートフォン向けの写真共有SNSです。2014年にはFacebookに買収されておりその名前はInstant(即時の、即席の)とTeleglam(電波、電報)に由来しています。Instagramでは写真を正方形に切り抜いた上で加工しネット上に公開できます。また他のユーザーと繋がる(フォロー)ことができフォローした相手の投稿をホーム画面である“タイムライン”に時系列に表示させられます。写真にコメントを付けたり「いいね!」ボタンで他のユーザーの投稿を称賛することも可能です。世界の総ユーザー数は6億人にも及び近年では15秒の動画にも対応してますます多くのユーザーを獲得しています。
Instagramの特徴は
現在最も勢いのあるプラットフォームのひとつとして挙げられるInstagram。ボタン一つでFacebookやTwitter等にアップロードすることが可能で他のソーシャルメディアとの連携性も高く共通項も多いと言えます。しかしInstagram独自の性質もあります。
ハッシュタグ機能が重宝する
Instagramではハッシュタグ「#」機能が非常に重要になってきます。FacebookやTwitter等にもこの機能はありますがInstagramでは写真がメインである為情報を探しにくいからです。写真のキーワードやキーセンテンスとなる言葉の頭にハッシュマーク「#」を付けて投稿すると自動的にハッシュタグとして認識され同じハッシュタグが付いた写真の一覧ページへと投稿されます。
また検索時にも「#スニーカー」や「#写真好きな人と繋がりたい」といった具合にハッシュマークをつけて検索する為ハッシュタグはオリジナルのものでなく既存の、それも人気があるものを使った方が多くのユーザーに検索してもらえます。但し人気のハッシュタグは投稿数も多く、写真が埋もれてしまう可能性もあるのでバランスが大切です。
Instagramが従来のサービスと異なる点は
Instagram以外の写真共有SNSとしては、テーマ別に写真を収集・管理・公開ができる「Pinterest」や写真の販売もできる「EyeEm」等がありますがこれらのサービスとの違いのひとつが、写真をおしゃれに編集したり加工できる点です。Instagramには色のトーンや彩度の調整等ができる“フィルター”と呼ばれる写真加工の専用フォーマットが豊富に備わっていて写真の雰囲気を自在に演出できます。
Instagram人気の理由
若い女性に特に人気で多くの人が利用するInstagram。一見写真を投稿するだけに思えるサービスがなぜここまで流行するのでしょうか。ここではInstagram人気の理由を掘り下げていきます。
情報収集ツールとしての利便性も高い
投稿のほとんどは食事やファッション等、私達の日常に関する写真です。それゆえ多くのユーザーがInstagramの写真を参考に料理を作ったりコーディネートを真似たりと、閲覧するだけでなく情報を日常生活に役立てることができるのです。
ハッシュタグ機能を駆使すれば目当ての写真を見つけられる
ハッシュタグ機能が盛んなInstagramでは工夫次第で効率的に求める情報を探し当てることができます。複数のハッシュマークを使って「#神戸&#カフェ」等と検索すればデートにぴったりのお店を探すことが、「#京都&#旅館」とすれば旅先の写真や情報が得ることができます。この様にInstagramでは「&」を使うことで検索エンジンの様な検索方法が可能で膨大な写真の中からピンポイントで目的のものを探し出すことができる訳です。
投稿者も素人なので親近感がわく
またユーザーに素人も多い点も流行の要因と言えます。例えば料理ひとつとっても書店に置かれている本に載っているのはプロが作った料理の写真ばかりでしょう。もちろん最近では素人によるものであることをウリにしたレシピ本等もありますが、それでも一般大衆の中から“選び抜かれた”或いは“その道に長けた”人物の料理であることに違いありません。
一方Instagramでは一般人も投稿しているため、ユーザーが「これなら自分もできるかも」と感じる、真似をしやすい写真が豊富にみつかります。ファッション関連の写真に関してもやはり同様のことが言えます。
写真が魅力的
Instagramはビジュアルに特化したアプリです。少しでも多くの人にフォローしてもらう為、ユーザーも如何に写真を魅力的に見せるかに重点を置き編集・加工して投稿します。それゆえ自ずとInstagram上には見映えする写真が多くなるのです。
投稿を見て行動に移る人は多い
Instagram上で見た食べ物や雑貨等を店舗で探したりインターネットで検索したり実際に購入したりと現実の行動に移す人は非常に多いと言います。これはInstagramの、見るものの心を動かす程に惹きつけるビジュアルを可能にする機能、即ち写真加工ツールとしての卓越性があってこそのことでしょう。
写真を中心とした表現であること
Instagramではコメント等を入れることもできますが、メインとなるのは写真です。この特性によってユーザーの幅は拡大したと言えます。
幅広いユーザーが楽しめる
例えば文章が上手でなかったり引っ込み思案で気の利いた文句を考えるのが苦手なユーザーでも、Instagramでは写真を投稿するだけで楽しむことができます。更に素敵な写真であれば評価されるのでどんどんのめり込んでいく人も増えています。
写真を気軽に投稿できる
普段撮影した写真を不特定多数の人に見せる機会はなかなかないものです。もちろんFacebook等はありますが、Facebookを利用していない、あるいは実名制のFacebookに載せることははばかられるけれど披露したい、そんな写真をアップするのに適しているのがInstagramなのです。
Instagramはビジネスにも利用できる
Instagramは一般ユーザーのみならず企業や団体にも広く活用されています。多くの企業が商用利用していますが中には悪質な業者も存在するので注意が必要です。
Instagramのビジネス活用
情報収集ツールとしても役立ち口コミ等のメッセージも見られるInstagramは、ユーザーが購買行動を起こす際何かと参考にされます。これを逆手にとって多くの企業がInstagramをビジネス活用しているのです。ここでは効果的なマーケティング法を解説します。
ハッシュタグで集客
基本的に定められた規格で運営される為改変の余地が少ないInstagramでの集客に関してはハッシュタグを工夫することが手っ取り早い方法と言えます。例えば「#ブランド名」や「#商品名」といった具合に固有名詞にハッシュタグをつけることで高い集客効果が見込めます。また飲食店ならば「#今日の日替わりランチ〇〇」や「#本日のオススメ〇〇」等としても効果があるでしょう。
ビジネスツールを利用する
2016年8月にはInstagramによってビジネスユーザー向けに、勤務先の連絡先等を掲載できる「ビジネスプロフィール」や他ユーザーによるアクセス数等を把握できる「Instagramインサイト」、広告の配信ができる「投稿の宣伝」の3つの機能が追加されました。これらのツールを駆使することで効果的なマーケティングが可能になります。ビジネスツールの導入によって延いてはInstagramのビジネス利用そのものがより一層活性化していくことが予想されます。
ステルスマーケティングの存在
自作自演で商品を宣伝する“ステルスマーケティング”。もはや人気のソーシャルメディアには必ずついてくる問題と言っても過言ではありませんが、Instagramにもやはり存在します。
やらせ行為の横行
販売業者が一般消費者を装い自社の商品を宣伝するステルスマーケティングが横行して問題となっています。また手数料を貰って、特定の商品をInstagram 上で絶賛し閲覧者に購入させる“サクラ”行為も増加しています。Instagramはその身近さゆえにユーザーの購買行動への影響が非常に大きい傾向にあるため、ステルスマーケティングが蔓延しやすい傾向にあります。
フォロワーが多い人はステマの舞台にされがち
またユーザーはそのつもりはなくとも、あたかも当人が使用しているかの如くタイムラインに商品についての意見が勝手に書き込まれるケースも頻繁にあります。この手口はタレントや芸能人等著名人のアカウントの他、Instagram上でフォロワー数が多く投稿内容が世間に与える影響が大きい「インフルエンサー」等と呼ばれる人物のアカウントも狙われやすいので注意が必要です。
Instagramを利用する上で覚えておくべきこと
また手軽に写真を投稿できるInstagramでは写真の撮影にあたって著作権に十分に注意する必要があります。これを踏まえた上で利用しなければ後々トラブルになり兼ねないのです。
著作権侵害に当たらないか要確認!
Instagramをめぐるトラブルの中で最も多いものの一つが著作権の問題です。無断で著作物を利用してはならないこの法律、多くの人が認知しているでしょう。しかし違反の線引きはなかなか難しいものがあるのです。
著作権侵害に当たるケースは
著作物の定義は「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」であり、これを無断で使用した場合著作権侵害になります。従って例えば美術館や展覧会でも多くのケースでは写真撮影が禁止されている通り、他人が書いた絵や書物等をカメラで撮影してアップロードした場合は完全に著作権侵害になります。勿論インターネット上の画像を無闇にコピーしてそれをInstagramに載せた場合も同様です。但し、Instagramに「転用」」の旨の記載をすれば通常著作権侵害にはなりません。
著作権侵害に問われないケースも
しかし断りなく著作物を使用しても著作権侵害に該当しないケースがあります。例えば公園に設置してあるモニュメントや彫刻等も確かに芸術品で著作物であることには違いないですが公共の場に恒常的に存在するものであるため、撮影したりアップロードしても構わないのです。けれども著作物であることに変わりはないので撮った写真を商用利用したりすれば違法になります。
違反の写真に注意
気を付けるべきは意外な写真が違反になる点です。著作権関連の問題は判断が難しいケースも多いので何でもかんでも撮影してアップロードしないようにしましょう。
肖像権を侵した場合は違反
写真を撮られることに関しては、好きな人と嫌いな人がいます。前者の場合でも撮られたくない状況はあるでしょう。また被写体になる分には構わないものの、ネットにアップされることは嫌う人もいます。これを保護しているのが「肖像権」です。この権利を侵害して無断で撮った場合は法律違反となり賠償責任が発生する可能性があります。例えば芸能人を見かけて、興奮した勢いで写真を撮ってしまうケース等はありがちでしょう。しかし一方で撮影者には「表現の自由」があるので、前述の例のように被写体が公共性を伴うものならば合法となるのです。
“グレーゾーン”のものも
遊園地等のテーマパークでマスコットと一緒に撮った写真は本来なら違法になります。マスコットという“著作物”を撮影によって“複製”することになるからです。しかし社会的通念に照らしてもほとんどの場合罪には問われません。この辺りの際どい線引きが著作権にまつわる問題の難しいところと言えるでしょう。
一見写真を投稿するだけにも思えるInstagramですが、優れた情報源としても役立つ等様々な活用法があります。Instagramならではの利点も存在するもののやはり他のSNSと同様著作権の問題等利用する上で注意すべきこともあるのです。それぞれが節度を保って利用すること大切です。